親知らずとは
お手入れがしにくい親知らず
前歯を真ん中として、2番目の歯を「切歯」、3番目の歯を「犬歯」、「4・5番目の歯を「小臼歯」、6・7・8番目の歯を「大臼歯」と呼びます。親知らずは、この第3大臼歯(大臼歯の一番奥)のことを指します。
「親知らずが痛む」という方は、早めに治療しましょう。
親知らずが引き起こすトラブル
- 智歯周囲炎
→親知らずは一番奥に位置するため、歯ブラシなどのケアもし難く、周囲の歯肉に炎症を引き起こしやすいとされています。 - 虫歯
→炎症と同様に、歯ブラシが届きにくいが故に、虫歯にもなりやすいのが親知らずです。隣接した歯も虫歯になりやすいため、注意が必要です。 - 歯列不正
→親知らずが前の歯を押し出し、歯並びを悪くする原因を作ります。歯並びが悪いと、歯列矯正が必要になる場合も御座います。
抜いた方がいい親知らず
抜歯が必要な場合
ケース1:虫歯や歯周病になっている
ケース2:歯列矯正をしたい方(過去に矯正した方)
抜歯しなくてもよい場合
抜歯すれば良いという訳ではありません
まっすぐ正常に生えている場合は、親知らずは正常に機能していると言えるでしょう。虫歯や歯周病等になっておらず健康な歯を維持している場合、または完全に歯肉の中に埋まっている歯をわざわざ抜く必要はありませんのでご安心ください。
虫歯や歯周病等で歯を失った場合、代わりに健康的な親知らずを移植するという選択肢もあります。それを踏まえても「あえて抜かずに残しておく」という方法が良い場合も御座います。
患者様の口腔環境を確認させて頂き、最適なご提案をさせて頂きます。まずはお気軽にご相談ください。
抜いた後の症状・注意点
腫れ・痛みの症状
親知らずを抜歯する際は麻酔を使用します。麻酔が効いた状態で抜歯すれば、痛みは感じません。しかし、抜歯後は痛みを感じる方が多いです。そのため、鎮痛剤や抗炎症剤を患者様に処方させて頂きます。
斜めや横向きに生えている親知らずを抜歯する場合、歯茎を切開したり骨を削ったりする必要が出てくる可能性も御座います。
抜歯後は、炎症が強くなり腫れの症状が出てくることも考えられます。一般的には抜歯の翌日〜1週間程度で治りますので、腫れや痛みが引かないという方は早めにご相談ください。
痛みを強めてしまう行動にご注意を
血流が良くなってしまうと、痛みは強まる傾向にあります。治療した日(抜歯後)は、長時間お風呂に浸かったり、激しい運動は控えるようにしましょう。もちろん、飲酒も避けるのが望しいです。
親知らずの抜歯Q&A
親知らずを抜くのは大変だと聞きました。
親知らずの抜歯は、通常の抜歯に比べると難易度が高くなります。そのため、親知らずの抜歯に伴う患者様の負担も大きくなります(術後に腫れるなど)。
親知らずの抜歯を短時間で、痛みもなく、確実に行うためには、口腔外科での多くの経験が必要となります。
親知らずを抜くリスクはありますか?
親知らずの抜歯には、以下のようなリスクがあります。
リスク1:神経の麻痺
下顎の中央には、神経が通っているトンネルが存在します。下顎の親知らずの抜歯で最も大きなリスクはこの神経の麻痺です。
親知らずの根の先端が、これらの神経に接触もしくは近接しているために起こる事故です。
全体としては1%ほどの危険率ですが、麻痺がおこると下唇・舌の麻痺、味覚障害などが発生します。
これらの麻痺は、基本的には治癒していくものですが、治療が終わるまで1~2年かかるケースもあります。
リスク2:口腔と上顎洞が繋がる
上顎の親知らずの根が、先天的に上顎洞という空洞に突き出ている場合があります。
その場合、抜歯後に歯を抜いた患部の穴と上顎洞が繋がってしまいます。
そうすると、口から飲んだ水が鼻にから漏れたり、空気が口から鼻に漏れたりします。
大きさにもよりますが、大抵自然に穴は閉じていきます。
リスク3:出血
下顎の神経が通っているトンネルの中には、動脈も通っています。
親知らずの歯の根が動脈に接触している場合、抜歯中に血管を傷つけ、出血が生じる場合があります。
親知らずを抜く前に必要な準備はありますか?
特に準備は必要ありません。体調を整えてご来院ください。
※風邪をひいている、血圧が高い、といった場合は中止になる場合があります。
抜歯後何日ぐらいで治癒しますか?
傷口はおおよそ1週間程度で塞がりますので、その頃に抜糸します。
しかし、抜糸したからといって治癒期間を終えたわけではありません。
歯肉の治癒に1ヶ月、内部の骨の治癒には3カ月以上の時間がかかります。
基本情報
院名 | 菅野歯科医院 |
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住所 | 〒976-0015 福島県相馬市塚ノ町2丁目6−15 |
電話番号 | 0244-36-1525 |